ご先祖様に挨拶と感謝「お墓参り」
こんにちは!広報の田中です。もうすぐお盆休みですね。
お盆にはお墓参りに行かれる方も多いのではないでしょうか。
今回はお墓参りの簡単な作法をお話したいと思います!
お墓参りのやり方に“こうでなければいけない”という正解はありません。先祖や故人を思う気持ちが大切なんです。
ではお墓参りとは具体的にどのようなことをするのでしょうか?
仏教において、五供(ごく)をお供えして合掌することが供養の基本となっています。五供とは、香・花・灯燭・浄水・飲食のことを指します。5つをお供えするのが理想ですが、気持ちが込もっていればすべて揃っていなくても構いません。
1.香
お線香の香りによって、心と身体が清められると言われています。
2.花
清らかで美しい花を供えます。お参りをする人に向けて飾り、心穏やかにする意味もあります。
3.灯燭(とうしょく)
煩悩を消し、明るく照らす光の象徴です。仏壇のロウソクも同じで、お線香に火をつけるためだけではなく火を灯すこと自体がお供えになっているのです。お墓の場合は石灯籠がその役割を果たしており、実際に火を入れることはありません。
※近年は核家族化の影響で墓石が小型化してきているため、石灯籠を置くスペースがなく省かれていることもあります。
4.浄水
清らかな水をお供えすることで、お参りをする人の心が洗われることを意味しています。墓石の水鉢(墓石中央のくぼみ部分)に新鮮なお水を張ります。
5.飲食(おんじき)
私たちが普段食べているものと同じものをお供えします。仏壇の場合ですと、ご飯を盛ったりするのがこれにあたります。お墓には、故人の好物や季節の食べ物などを選んで持っていってあげるとよいでしょう。お参りした後は捨ててしまわず、持ち帰っていただくことで故人やご先祖様との繋がりを表します。
お墓参りに必要な持ち物は、行く度に使うものですので、道具は自宅に一式用意しておいたほうがいいかもしれません。
【掃除に必要なもの】
ぞうきん・バケツ・ゴミ袋・軍手など
【お参りに必要なもの】
数珠・お線香・ライター・お供え物・お花など
お墓参りの手順は常日頃の感謝の気持ちを込め、お墓のお掃除から始めます。
墓前で合掌してから枯葉などの目立つゴミを拾い、墓石に水をかけながら雑巾で汚れを落とします。たわし・歯ブラシなど硬いもので擦ると墓石にキズがつき、石の艶が落ちてしまいますので、柔らかい布やスポンジを使うようにしましょう。
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掃除が終わったら、手桶にきれいな水を汲み柄杓で墓石に打ち水をして清めます。
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花立にお花を、水鉢に水をいれ、お供え物を置きます。
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お線香をあげ、合掌します。
お線香に火を付けたら、口で吹き消さず手で振るようにしましょう。
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お参りが終わったらお供え物は持ち帰り、自宅でいただきましょう。
線香はそのまま燃やし切ります。お花はそのままにしておいて構いません。
※霊園ごとのルールや使用規則が定められている場合はそれに従いましょう。
お墓参りをしてご先祖様を供養することで、家族を大切にする心が育まれていきます。
亡くなった人の冥福を祈る、慈しみの心。
「いつも見守ってくれてありがとう」と思う感謝の心。
家族のことを思いやる、友愛の心。
そういった気持ちが自然と身に付いていきます。お墓参りは、お子様やお孫様などの次世代にも受け継ぎいていくべき日本の文化と言えます。
私が小さい頃はお墓参りの意味もよく分からずお墓参りしていましたが、年齢を重ねるに連れて感じることが変わってきました。
家族でお墓参りに行き、大人達の姿をみて自然と引き継いでくれると嬉しいですね。